ドングリを拾って

1.まずは講師と一緒に文を読んで発音の練習していてください。読んだ後は講師から発音のアドバイスをもらいましょう。

公園を散歩していてドングリをみつけると、つい拾いたくなる。コナラ、シラカシ、マテバシイ……。形や色で種類を見分けていると、あっという間に童心に帰る

▼埼玉県朝霞市の西村浩一(こういち)さん(49)がクヌギの実を拾ったのは昨秋のことだ。卒業した高校のすぐ隣にあった大クヌギが伐採される、という新聞記事を読んだ。さびしくなり、休日に行ってみた

▼高さ20メートル超のなつかしの巨木はすでに枝を落とされ、瀕死(ひんし)の状態だった。根元に転がる丸々とした茶色の実を三つポケットに入れて持ち帰り、ベランダの鉢に埋めた。芽が出るかどうか、半信半疑で

▼およそ半年後、かわいらしい黄緑色の芽が顔を出した。「やっぱりな。立派に育つ。大丈夫だ」。思ったのは、小学4年になる娘のことだ。生後まもなく、脳が難病に侵されていることが分かった。けいれん発作が続く。10時間におよぶ手術を経て、ようやく震えがやんだ

▼つらいリハビリに耐え、少しずつ体を動かせるようになった。いまも左手の指は動かしにくいが、歩いて登校し、水泳も習う。芯の強い元気な女の子になった。息災の喜びをかみしめ、娘とともにベランダに立つ。今秋、クヌギの茎は30センチほどに伸び、大小10枚ほどのみずみずしい葉を茂らせた。「大きくなれ」。西村さんはどちらにともなく語りかけている

▼手のひらを転がるドングリが、天を突くような巨木に育つ。生命の力強さ、しなやかさ。一度は絶望のふちに立たされた人は、それを信じられる。

 

2.講師に次の表現について説明してもらいましょう。

ドングリ

丸々

習う と 学ぶ

3.先学んだ文法と単語を用いて、文を作りましょう。

 

4.講師から発音のアドバイスを注意しながら、もう一回文を読みましょう。

 

5.講師と自然から学んだことについて話し合いましょう。

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