青春うたう百人一首

1.まずは講師と一緒に文を読んで発音の練習していてください。読んだ後は講師から発音のアドバイスをもらいましょう。
若さは特権だ。あらゆるものを貪欲(どんよく)に吸収する。千葉の中3大石桃子さんは詠む。〈本読めば時間がどんどんすぎていく不思議な力が私を連れさる〉。青春の表現はみずみずしい。秋田の高2佐藤瑞穂さんは〈通学路寝ぐせが揺れるそよ風にノンフィクションの「今日」が始まる〉
▼「現代学生百人一首」が、今年も東洋大学から届いた。29回目の今回は約5万7千首が寄せられたという。若者たちの関心の幅広さが入選作からうかがえる
▼〈戦争をしてはいけないと訴える語り部さんの顔は必死だ〉中1倉林祥子(しょうこ)。戦後70年の節目は学びの機会でもあっただろう。〈教科書をあと何ページめくったら本当の平和はおとずれるのか〉高2渋谷拓(たく)
▼選挙権年齢が18歳に引き下げられることには不安も。〈来年は与えられてる選挙権進路選択も出来ぬ私に〉高2大室花香(はなか)。より若い世代にも自覚が芽生える。〈公民で勉強している選挙権三年後には人ごとじゃない〉中3清水知徳(とものり)
▼福島から力強い声が届いた。〈震災時分けが分からず泣いていた今は違うぞ役に立つ時〉高1矢吹由伸。神戸の声も呼応した。〈「またきてね」言ってもらったあのコトバ神戸と東北絶えない絆〉高2橘優佳
▼恋のときめきだろうか。〈黒板にうっすら残る日直欄あなたが書いた私の名前〉高2宮崎偲永(しえ)。優しい気持ちが湧いてくる。〈冬が好き雪の匂いもオリオン座も「寒い」と言って繋(つな)がれる手も〉高1小宮山芙(ふみ)。二度と戻らない季節をしっかり抱きしめて。
2.講師に次の表現について説明してもらいましょう。
呼応
出来ぬ
ノンフィクション
あらゆる
3.先学んだ文法と単語を用いて、文を作りましょう。

4.講師から発音のアドバイスを注意しながら、もう一回文を読みましょう。

5.講師と日本詩について話し合いましょう。

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