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横綱の後半生 

1.まずは講師と一緒に文を読んで発音の練習していてください。読んだ後は講師から発音のアドバイスをもらいましょう。  「猫舌なもので」と言うはずが「猫背なもので」。「コレクトコール」のつもりで「コレステロール」。筆者が子どものころ、相撲好きの間で輪島の迷語録をまねるのが流行した。土俵上の強さが圧倒的で、珍妙な言い間違えも魅力のように感じられた▼貴ノ花(故二子山親方)と同時に大関の座へ駆け上がり、「貴輪(きりん)時代」が到来すると盛り上がったころである。横綱にのぼり、5歳下の北の湖と「輪湖(りんこ)時代」を築いた。まわしは派手な金色、取り口も個性的だった。「上手を取るのが王道。下手では勝てない」という常識を覆し、左下手から強烈な投げを放った ▼派手な私生活も話題の的だった。高級外車で場所入りし、東京・銀座のクラブで湯水のようにお金を遣った。「自分の金でやったこと。何が悪いのか」と平然と語った▼まげを落としてからの姿は、時に痛々しかった。金色のパンツでプロレスのリングにのぼったり、タレント業に精を出したりしたが、その背に横綱の風格はなかった。元ファンには寂しさがぬぐえなかった ▼一代の横綱が亡くなった。享年70。晩年まで出身地の石川県を大切にした。現役時代からしばしば訪ね、子どもたちに相撲の魅力を伝えてきた。母校の小学校に土俵を寄贈し、中学では合宿で後輩を鍛えた▼苦境続きの後半生でも明るさを失うことはなかった。本紙に語った言葉が忘れがたい。「逆境という言葉は好きじゃない。人生なんてご飯と一緒。おいしい時もまずい時もあるんだからさ」 2.講師に次の表現について説明してもらいましょう。 常識を覆し 寄贈 しばしば 3.先学んだ文法と単語を用いて、文を作りましょう。   4.講師から発音のアドバイスを注意しながら、もう一回文を読みましょう。   5.講師と相撲について話し合いましょう。